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6.12020
「延命措置」について家族の意見が割れたときはどうする?
重篤な状況に陥った80代の女性(Mさん)と
その家族のお話です。
Mさんには夫と3人の子供がいます。
医師は家族に
Mさんのもしものときに備えて
「延命措置をどうするか」の家族の意思を
早急に病院側に伝えてほしいと話しました。
それほど、Mさんは予断を許さない状況
ということです。
日頃からMさんは家族と自分の兄弟に
「管で繋がれて生きたくないから
延命措置はしないで」と伝えていました。
※エンディングノートは持ってはいましたが
書きこんでいなかったそうです。
そのことでMさんの家族は
緊急で家族会議を開きました。
そこで意見が割れたそうです。
Mさんの夫と子供のひとりは
「なんとしても延命措置をしたい!」
残る子供二人は
「母の意思を尊重して
とてもつらく悲しいけれど延命措置はしない。
それが親孝行だと思う」と。
話し合いは平行線をたどり
膠着状態が数時間続いたそうです。
「少しでも長く生きてほしい」
「せめて心の整理がつくまで
延命措置をしてほしい」
という二人に不足していたのは
「延命措置」についての情報だったのです。
想像はできても
さらに具体的な情報までは
把握できていなかったという。
そもそも「延命措置」とは
どういうことをするのか?
一度、措置をとったらどうなるのか?
どういう姿になるのか?など。
話し合いの最中に皆で
ネットでいろいろ調べたり
「延命措置」になったときの
患者の画像を見てみたりしたそうです。
さらに、知り合いの医師に連絡して
「延命措置」について
「こういう場合はどうなるのか?」など
疑問に対する医師の答えなど
様々な情報を入手し
その場で共有した末に
ようやく、家族の総意が
まとまったということです。
「延命措置」はしない。
非常にデリケートな問題で
家族の中で意見が割れることも
当たり前かもしれません。
仮に「延命措置はしない」
という総意があっても
そこを再度、家族間で最終確認するときの
気持ちの整理も容易ではないでしょう。
今回、伺ったお話で見えてきたのは
情報収集の大事さでした。
そして、とことん話し合うということ。
誰ひとりの意見もないがしろにせず
皆で向き合うということ。
Mさんの病状が
少しでも回復されるよう心から願っています。
★言葉よりも、書き残すことで
家族のもめ事を少しでも防げるのが
エンディングノートです。
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