一昨日、まさかの訃報が届きました。

３か月ほど前に会った従兄が亡くなったと。

父方・母方合わせると
私には27人の従兄弟従・姉妹がいます。

そのなかで初めて
従兄（母方）が亡くなりました。
64歳という若さで。

この３年の間に従兄は、
悪性リンパ腫、肺がん、脳腫瘍を患い
２度の手術と抗がん剤治療を繰り返し、
闘病をしていたのだそうです。

「そうです」と書いたのは
私たち親戚の誰もがそのことを知らなかったからです。

「高齢のおじ・おばたちに
心配をかけたくないから
絶対に親戚には言わないでほしい」という
本人たっての希望だったと
彼の奥さんから聞きました。

しかし、バレないようにするには
どんなに大変だったことかと。

この３年の間には、
彼の父を含む、伯父伯母が
相ついで４人亡くなり、
初七日、四十九日、初盆、年忌など
法事の回数もけっこう多かったのですが
彼はそのすべてに出席していました。

なので私たちもそのたびに会っていたので
まさか！だったのです。

体調が良かった日などなかったはずです。

私たちも何にも気づかなかったわけではなく

「ヘアスタイルが変だな
（ウィッグ？？？）」
と思ったことが何度もあり、

どうみても体調が良くなさそうだなと
思うこともあったり。

彼にとっては叔母である私の母が
「どこか具合が悪いんじゃないの？」
と尋ねても、それをうまくかわしていたのです。

そんな中での彼の訃報に
親戚の多くが当たり前ですが
「（具合が悪いことを）
教えてくれたらよかったのに」と。

しかし、それは残された側の言い分なのです。

もちろん、言いたくなる気持ちもわかります。

生きている間に最後の別れもできず、
そんな大変な状況とも知らないので
慮ることもできなかったのですから。

けれども「親戚の誰にも知られずに逝きたい」
という彼の作戦は、悲しいけれども成功したのです。

昨夜はお通夜で、
零時を過ぎてもそこにいて
他の従兄たちと話しをしたのですが

時間の経過とともに悲しみがありつつも
彼の希望が叶ったことに
「よかったね」という気持ちが
私の中で少しずつわいてきました。

Ｒくん、うまくいったね。
隠し通すのはほんとにほんとに
大変だったと思います。
ゆっくり休んでくださいね。

でも、ひとこともなく
逝ってしまったのはさびしすぎる。
残された高齢のおじ・おばたちに
せめて一言でいいから
メッセージでも残してほしかったな～。

そしたらＲくんの作戦は完璧だったのに。

言ってもせんのないこととわかっているけど
あのがっくりしてる姿を見てると
そう言いたくもなるのよ…。

今日は告別式です。

大変な闘病生活を生き抜き、
風のように去っていった
穏やかで優しかった従兄を
「ありがとう。おつかれさまでした」
と言って送りたいと思います。

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