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4.132018
「私はいつ死んでもいいの」と口にする人は、本当にそう思っているのだろうか?
「私はいつ死んでもいいのよ~」
と90歳を過ぎた伯母はことあるごとに口にする。
そうか、そうだよな。
女性の平均寿命を超えて、
自分の親よりも長生きして
特に不満もなく、
生活に困ることもなく生きている伯母をみて
なるほど、そういう心境になるのかもなと思っていた。
しかし、である。
先日23時ぐらいに
鹿児島でも震度3ぐらいの地震がおきた。
そのときに伯母は飛び起きて、
自分のベッドのまわりに置いてある
貴重品をバッグに詰めようとしたそうだ。
普段は動きものろく
歩くのも補助器を使わなければ
なかなか難しい伯母が機敏な動きを見せたのだ
とは隣に寝ていた娘の弁。
伯母は訪れた私達を前に地震が起きたときの心構えを説いた。
「地震が起きたら、まずは家の玄関の
ドアをあけること」とかなりハリのある声で。
地震でドアが開かなくなることもあるから
まず先にドアをという意味。
そのときの伯母に
「もういつ死んでもいいのよ~」なんて
気配はみじんも感じられなかった(笑)
そう思っているなら
逃げる用意なんかしなくてもいいはず。
家の梁が落ちてきて命を落としてもいい
ぐらいに思っているかと思いきや
なんのなんの、そんな気持ちはさらさらない。
梁から離れたところにベッドを移そうか
ぐらいの勢いだ(笑)
口では「もういつ死んでもいいのよ~」なんて
言いながら
やはり人間は亡くなるまで
「生」への執着を捨てないのだと思った出来事。
特にそういうことを口にする人ほど
執着がすごいのかもしれないな~。
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