「よっちゃんが、Ｓによくしてくれ
てるから、おばさんはいつも嬉しく
てね。だから、おばさんができるこ
とをしただけだから…」
不在中に“さくらんぼ”が届いてい
ました。
送り主は、関東に住む友人の伯母様
からでした。
その伯母様とも私は面識があるので
唐突になぜ？とは思わなかったので
すが、ひとまずお礼の電話をと。
お礼の電話をしたときに、少し長く
お話をして冒頭の言葉をおっしゃり
私は、この言葉を伺って胸が熱く
なりました。
私のほうこそ彼女にお世話になって
いるのにと…。
自分の娘の友人ならいざ知らず、
姪の友人の私のことまで気にかけて
くださる。
“人を想う”ということは、こういう
ことなのだと…。
誰にでも平等に気を遣ったり、心配
りができるほど私はキャパが大きい
わけではありません。
でも、私が大切にできない誰かのこと
を大切にしてくれる人はいる。
それでいいんじゃないかと最近では
思えるのです。
この伯母様から受け取った気持ちは
とても大きく、だから私もこれから
はこんな風にしようと簡単に言える
ことでもないのですが、“気持ちの
ありよう”というものを見せてもら
った気がします。
甘くて美味しいこの佐藤錦を食べる
たびに、伯母様の気持ちを思い出す
ことでしょう。
編集者・ライター　
上級終活カウンセラー
エンディングノートの書き方講師
　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　櫻木よしこ

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